①オーバーランニング

内輪、外輪それぞれが一方向に於てトルクを伝達し、逆の方向に回転するときには内外輪がフリーとなり、相対的に空転する使用法です。

②インデキシング

クラッチの入力側に正逆繰り返し回転を与えると、出力側は一方向に間欠的な運動を行います。例えばクランクの回転によるラックの往復運動を、ピニオン軸に取付けられたオーバーランニングクラッチに与える事により、ロールに一定周期の間欠的回転を伝えます。また、オーバーランニングクラッチは殆どバックラッシュがありませんので、正確な一定量の送りを材料に与える事が出来ます。
プレス型での材料送り、コールドヘッダーあるいはボルト・ナットホーマの線材定寸送り、紙、フィルム、ダンボール、木工、ワイヤー、その他あらゆる材料送り装置に応用する事が出来ます。

③バックストップ

クラッチの外輪側か内輪側を固定し、一方向にフリー回転となるように取付けを行いますと、中に組込まれたローラーのクサビ作用により、これと逆方向への回転を防止することが出来ます。
クラッチの外周（外輪）を減速機ハウジングに固定させ、コンベアー送り等に使用する場合、コンベアーの駆動方向にはフリーな回転をしますが、逆方向にはバックストップとして働きます。傾斜コンベアー、バケットエレベーター等のホールドバックを安全、確実に行います。ます。

①本クラッチ内部には油が注入されてあります。
油漏れ、油切れの点検確認を六ヶ月に一度は確実に実施するよう配慮して下さい。

②グリース系油の使用は絶対に避けて下さい。
給油方法としましては、外輪または側面（蓋）2ヶ所にプラグまたは給油口が付けてありますので、そこからクラッチのサイズに応じた量を注入して下さい。（Full 量の70～80％が適量と思われます。）使用油は、1号タービン油（ # 90 、2号タービン油（ # 140 ）、または一般マシン油（粘度が低く塵埃が含まれていないもの）を使用して下さい。

性能及び主要寸法表

型番	標準軸径 dH7	キー溝 bH7+0.1 0	Ｄ	Ｌ	伝動ボルト			ボス型				トルク (kg・cm)
					Ａ	Ｂ	Ｃ	Ｇ	Ｈ	Ｉ	Ｋ
KNF-40B	40	10 ×3.5	120	80	6	12	107	145	95	60	5	2,700
KNF-45B	45	12 × 3.5	130	92	7	14	115	162	107	65	5	4,100
KNF-50B	50	12 × 3.5	145	102	8	16	126	182	130	75	5	5,900
KNF-55B	55	15 × 5.0	160	110	9	18	142	200	119	80	10	7,800
KNF-70B	70	18 × 6.0	195	130	10	20	165	235	145	95	10	15,500
KNF-90B	90	24 × 8.0	245	150	12	25	222	285	170	125	10	44,000
KNF-40	40	10 × 3.5	108	63	6	12	95	128	78	60	5	2,700
KNF-45	45	12 × 3.5	118	63	7	14	104	133	78	65	5	4,100
KNF-50	50	12 × 3.5	125	80	8	16	109	155	95	70	5	5,900
KNF-55	55	15 × 5.0	145	80	9	18	127	165	100	75	10	7,800
KNF-70	70	18 × 6.0	170	110	10	20	150	215	125	95	10	15,500
KNF-90	90	24 × 8.0	215	140	12	25	190	270	155	120	10	44,000

注）グリス系の油は注入禁止

性能及び主要寸法表

型番	標準軸径 dH7	キー溝 bH7+0.1 0	Ｅ	Ｌ	伝動ボルト				トルク (kg・cm)
					Ａ	Ｂ	Ｄ	数
KNS-10	10	4 × 1.5	40	20	3	5	32.5	4	60
KNS-15	15	5 × 2.0	54	35	4	6	44.5	4	200
KNS-20	20	5 × 2.0	70	36	4	10	59	6	500
KNS-25	25	7 × 3.0	90	40	5	10	75	6	700
KNS-30	30	7 × 3.0	94	48	5	10	81	6	1,300
KNS-35	35	10 × 3.5	105	53	6	12	91	6	1,800

注）グリス系の油は注入禁止